大きな変化・進歩をもたらした時代
日本は法治国なので、時代・社会の変化と共に人々の生活を規律する法令の内容が変わり、またその逆に、法令の制定・改廃によって社会生活も変化します。そして政治と行政は、現在及び将来の社会を見据えて必要な政策を立案し、法令を整備する役割を担っています。そのため、法律や政治・行政を深く知ることにより、自分達が暮らしている今の社会の仕組みやその変化を適切に理解することができます。
いつの時代も社会は大きな変化を遂げてきましたが、平成の30年間にも、さまざまな法制度が創設され、日本の暮らしは飛躍的に変化しました。例えば、多くの職業で性別による区別がなくなり、女性の登用・昇進による社会進出が進む一方で、家庭内での「専業主夫」や「育メン」の役割分担が珍しい事ではなくなりました。また、国の機構は大きく再編され、地方分権化が進み、独立行政法人化や民営化・民間委託などにより、行政が次第にスリム化されました。情報公開と個人情報保護も制度化されました。これらの変革は、どのような法律によって実現されたか知っていますか?ICTの急速な発展・普及も平成の特徴であり、それに伴うさまざまな規制や利活用推進などに関する法令も整備されました。
ところで、皆さんはもう選挙に参加しましたか? そう、選挙権年齢の引き下げも平成の法改正による変化です。そして、平成30年には成人年齢を18歳とする民法改正法が成立し、2022年4月1日から施行されます。次の時代には日本はどのように変化するのでしょう? 選択的夫婦別姓や皇族女子の皇位継承権、同性婚などの問題について、皆さんはどう考えますか? 皆さんも法律・政治・行政について学び、現代そして未来の日本について考えてみませんか?
法学部: 法学部:塩入 みほも(行政法)