きっかけはコロナ禍によるオープンキャンパスの中止
KPSとは、駒澤大学の学生ボランティアスタッフのこと。主にオープンキャンパスや大学広報誌を通じて、現役駒大生の立場から受験生の皆さんに駒大の魅力を紹介する活動を行っています。しかし、2020年は新型コロナウイルスの影響でほとんど活動できず、2021年も例年のようには活動できない状況。このままでは受験生の皆さんにとってはもちろんのこと、自分たちにとっても不完全燃焼のままでツマラナイ!
そこで思いついたのが、自分たちの手で駒大を紹介する動画をつくり、SNSなどを使って発信すること。いまや動画投稿や動画視聴はごく身近なもの。これを使わない手はない! とはいえ、いざ制作となると、何から始めていいのかわからない。自分個人の投稿とは違い、大学を代表するものだけに大きな責任もある。困った、どうしよう……!
頭を抱えていたところに、なんと救世主が出現! さまざまな企業や自治体のWEBや雑誌、動画などをつくるファンメディアスタジオ「PEACS」の映像ディレクターが、動画制作の基本スキルをレクチャーしてくれることに。「KPSワークショップ by PEACS」と題して、「動画づくりの基本――企画から撮影、編集まで」という特別講座を6月28日(月)と7月13日(火)の全2回のスケジュールで実施されることになったのです。
映像のプロに学ぶ動画づくりの基本とは
迎えた第1回目の講座は、3号館505教室にてスタート。1年生から4年生まで総勢15名のKPSスタッフが参加しました。講師はPEACSの映像ディレクター・プロデューサーの原 朋弘さん。資生堂「SEA BREEZE アンティセプティック」やニトリ「My Home Stories」などさまざまな広告映像やVR映像を担当してきたプロ中のプロ。しかも、存在感のある風貌(!?)ゆえ、学生たちはやや緊張の面持ち。
しかし講義が始まると一転。原さんのわかりやすい解説にいつしか引き込まれ、動画づくりの基礎となる「企画」と「構成」の大切さに誰もが「なるほど!」と納得するのでした。
そう、動画制作といえば、つい感覚やセンスがものを言うと思いがち。確かにそれも重要ですが、「誰に、何を、どうやって伝えて、どんな価値を与え、どうして欲しいのか」という企画の土台を明確にすることが何よりも大事なのだとか。
特に今回は「駒澤大学の良さを紹介して受験生に入学してもらう」ことが最終ゴール。そのためには駒澤大学で得られる経験が、受験生にとって“自分ごと”であると思ってもらえるように描く必要があります。そして、それを効率よく伝えるためには、動画の設計図すなわち構成案をつくること。ただ、カメラを回せばいいというわけではないのです。原さんいわく、人気ユーチューバ-はこうした企画と構成がきちんとしているとか。支持される理由はこんなところにもあるようです。
動画制作のヒントはなにげない日常生活にある?
約1時間の講座が終わると、残りの30分は原さんとのフリートークの時間に。今だから聞けるプロの苦労と工夫、裏話や本音に学生たちは驚いたり感心したり。例えば、原さんが映画を観に行くときは最低3回行くそうで、まず1回目はストーリーを楽しみ、2回目は撮り方をチェック。3回目はなぜそうなったのかを確認し、それでもわからなかったら、4回、5回と足を運ぶのだとか。これぞまさにプロの流儀!
また、SNSの動画も含め、いろんな人の動画を観ることはもちろん、散歩するときはひとつのコトやモノをクローズアップして見たり、病院の待合室でのなにげない会話に耳を澄ましたり。日常に潜むちょっとしたヒントを大切にして動画を制作しているといいます。
そんな興味深い話をたっぷり聞いて学生たちも刺激され、自分たちならではの動画をつくりたいと気持ちも高まってきたようです。次回の講義はいよいよ実際の撮影編。撮影と編集のポイントを学びます。その模様は改めてお届けします! お楽しみに♪