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【先生の書斎拝見!】世界にハマる楽しさを味わおう

作業効率向上のため、パソコン作業は立って行うという星野先生。中国人の友達からもらったという中国茶をご馳走になりながら、3つの思い出の品についてお話をうかがいました。

星野真先生

埼玉県川越市出身。北海道大学経済学部経済学科を卒業後、神戸大学大学院経済学研究科へ。在学中、北京大学経済学院に2年間留学。2009年に大学院を修了後、北海道大学スラブ研究センターや早稲田大学政治経済学術院などに勤務。2018年より現職。専門分野は中国経済、開発経済学。

比較することでリアルな中国が見えてくる!

中国経済が専門の星野先生ですが、本棚にはロシアやブラジルなど世界各国の書籍もいっぱい。「他の国を知ることは大事なこと。比較することで見えてくるものがあります」。そんな星野先生が世界に興味をもつようになったきっかけは、なんと地球儀でした。

今はもう手に入らない幻の地球儀

「この地球儀は、小学校の入学祝に父親からもらいました。学習机の上に置いてくるくる回していたから、自然と世界に興味をもつようになりました」

「以来、どんなときも地球儀は星野先生と一緒。北海道や神戸でのひとり暮らしも、北京での留学生活も相棒のごとく傍らにあったそうです。

「「実はこの地球儀には『ソビエト連邦』や『東ドイツ』、『西ドイツ』が存在するんですよ。ベルリンの壁が崩壊した1989年より前につくられたものだから。たまに学生に見せるんですが、『ソ連』って言ってもピンと来ないみたいです(笑)」

「この数十年の間に大きく変わった世界。もはや実用的ではないけれど、今となっては買いたくても買えない貴重な地球儀です。

恩師からもらった京劇の切り絵本

世界にはいろんな国があるなかで、なぜ星野先生は中国を選んだのでしょう?

「一番の理由は学生時代に中国に旅行して、実際の姿を見たことですね。上海から入って、鉄道やバスや船に乗って各地を巡りました。1997年のことなんですが、沿海部と内陸部の地域格差が大きくて……。それがきっかけで格差問題に関心を持つようになりました」

大学院時代には北京大学に2年間留学。そのときにお世話になった先生から、帰国の際、記念にいただいたのがこの本です。

「京劇を切り絵で表現した本なのですが、中国らしさが感じられて綺麗でしょ?もともと『三国志』が好きで、文化面で中国には興味があったんですよね」

友達から贈られた極上普洱茶

現在も格差問題をテーマに中国経済を研究している星野先生は、海外での学会にもたびたび出席するそう。以前、オランダで出会った中国人の先生とはウマが合い、今でも交流が続いているとか。

「彼はお茶好きで、レストランに茶葉を持参するほど相当こだわりのある人。その彼がおすすめしてくれるお茶だから、うまいですよ」

そう言って淹れてくださったのが、雲南省の普洱茶(プーアル茶)。中国茶の一種で大地を連想させる素朴な風味です。

「お返しに地元の川越茶やほうじ茶を贈りましたが、気に入ってもらっているようです」

おいしいお茶を飲みながら、思い出話を聞かせてくださった星野先生。どうもご馳走様でした!

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