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ルームメイトから、「寝言で中国語を話している」と言われました(笑)

小学生の頃から憧れていた国、台湾に留学した榮野舞さん。さまざまな国から来ている同世代の学生と交流した1年間を経て、一回りも二回りも成長して帰国しました。

榮野 舞

文学部地理学科地域文化研究専攻 3年。埼玉県生まれ。台湾の食べ物でとくに好きなのは、揚げた臭豆腐と花生捲冰淇淋(ピーナッツをトッピングしたアイスをクレープの皮で巻いたもの)。

国際寮で過ごすうちに中国語を習得

留学先の台湾に興味を持ったのは、小学生の頃です。当時、台湾人の同級生がいて、その子の家で、台湾のテレビ番組を見たり、お菓子や果物を食べたりしたのがきっかけですね。まったく知らなかった異国の文化に触れて、いつか台湾に行きたいと思うようになりました。

じつは私、今回の留学が初の海外体験。国際寮では周囲のみんなが中国語か英語で話していて、日本語が通じない環境に慣れるまで、少し時間がかかりました。

でも、「おはよう」から「おやすみ」まで中国語を話していると、いつの間にか話せるようになって。ある日ルームメイトから「寝言で中国語を話していたよ」と言われたときは、本当にうれしかったです(笑)

はっきりと意思を主張する台湾人を尊敬

寮の仲間と仲良くなっていくうちに、同世代の外国人が意外と似たようなことを考えていることに気づきました。だけど日本人とはちょっと違うところもあるとわかって、少しずつコミュニケーションが面白くなっていきました。

台湾の人は、温厚な人柄こそイメージどおりでしたが、芯があって物事をはっきりと言います。友だち同士でも、ちょっとでも納得のいかないことがあれば「それは違うんじゃない?」って口にして、ぶつかり合って。でも最後にちゃんと和解する。わりと内気な子でもそんな感じです。

私はそれがすごくいいなと思って、日本人以外とコミュニケーションをするときは、しっかり自分の考えを伝えていました。そうしないと、意見がないと思われちゃうんですよね。

友だちが増えてSNSがグローバルに

授業は週5回あったのですが、それ以外に学内のチャットコーナーで日本語を教えるボランティアもしていました。

ペースは週2で、1回につき1時間。人数はリーダーの私以外に多くて3人。いろいろな国の人が参加するのですが、みんな日本への興味が強く、日本語を話したいという人ばかり。会話するのがとても楽しかったですね。

チャットルームや寮でSNSのアカウントを教え合ったりしたから、今、私のインスタのタイムラインは、とてもグローバルになっています(笑)

留学中に出会った人たちとは、今でも交流が続いています。先日、韓国に旅行したときにも、留学先で出会った友だちが10人くらい来てくれて、行きたかったところをすべて案内してくれました。

大学卒業後は中国語圏で働きたい!

今回の留学は、学費も寮費も無料なうえに、チャットコーナーでボランティアすることで奨学金もいただき、金銭的にもほとんど負担がありませんでした。

台湾は私にとって、とても暮らしやすい国でした。料理は日本より少しだけ辛かったり匂いがきつかったりするけど、外食すると安くて量が多く、お腹いっぱいになります。

あと、寺院を見るのも楽しかったですね。どこも東南アジアらしい色味で、ピカピカ光るイルミネーションのようなものが飾られているお寺もあって、見ていて飽きなかったです。

そんな1年間の思い出の品は、台湾のお金です。夜市で顔見知りになった屋台のおじさんに、友人経由で手に入れたあまり流通していない200元紙幣を見せたら、「これは持ってる?」といって、さらに珍しい20元硬貨を見せてくれて。手持ちの20元と交換してくれて、とてもうれしかったです。

すっかり台湾が好きになった私。台湾でも中国でもいいので、将来的に中国語圏で働いてみたいという思いが、ますます強くなりました。

取材時期:2019年10月

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