短所克服派と長所伸展派に分かれました
今回はジブン磨きをテーマにお話を伺います。初めに、ファイナリストに選ばれたとき、自身の個性や魅力、もしくは足りない部分をどう捉えていたかを教えてください。
強みだと思っていたのは歌とファッションです。歌はライブ配信で披露して、ファッションもいろいろなスタイリングを見せるように気を遣いました。容姿に関しては、スキンケアもお風呂を上がって30分以内にやらなきゃとか、美容室を3カ月に1回から1カ月に1回に変えたりしました。足りないと思っていたのはトークスキルと表情の豊かさですね。
個性として捉えていたのは声ですね。お披露目までに内面をアピールするシークレットウィークでは、声の魅力を伝えられるようがんばりました。足りない部分はSNSの使い方に関する知識で、たくさんの人に見てもらえるよう、投稿内容やハッシュタグの使い方、画像の掲載の仕方を考える必要があると思いました。
SNSに関しては僕も同じでした。ほかに課題だったのは、表情のつくり方です。笑顔は得意ですが、すまし顔が苦手で、最初の頃の撮影ではおでこにシワが寄っちゃって(笑)。被写体はクールじゃないとダメという思い込みがあったんですが、途中から考え方を変えて、笑顔を押し出す方向に切り替えました。
私は三日坊主グセがありまして、何をしても続かないんですよ。たとえば、毎日寝る前にフェイスパックしようと思っても、二日目くらいで理由をつけて継続ができなかったりしていました。SNSも毎日コツコツ続けるのが苦手で、誰よりもコメントの返信が遅かったです。ただ、遅いながらもどんなリプライにも返信するようにして。一つひとつ時間はかかるけど、丁寧にやりとりするという面では強みを活かせたと思います。
僕はスタイルを褒められることが多かったので、そこは大切にしていこうと思いました。マイナス面は、私生活でしっかりできていないところ。寝起きのまま身だしなみを整えずに大学に行ったり、部屋の片づけができなかったりしたので、そういう面をちゃんと直そうと思いました。
自信のある所を伸ばすうち、自然と前向きに
足りないと思っていた面はどういうふうに変えていきましたか?
ライブ配信のコミュニケーション能力に関しては、家族がアドバイスをしてくれました。妹が他大学のコンテストにエントリーしている人を探してくれたので、その人たちのSNSを見て、話のつなげ方や膨らませ方とかを勉強して。その効果もあって、物事を考えて話すようになり、最初は途切れがちだったトークが、最後の頃にはスムーズに話せるようになりました。
Twitterを一切やったことがなかったので、他大学を含むミスコンに出ているいろいろな子のアカウントを見て参考にしました。Instagramは写真メインと思いつつ、あえて文章に力を入れました。自分の正直な思いを発信するには、文章にも力を入れた方が伝わるかなって。本もたくさん読んで伝え方の勉強をしました。
始まった頃の美咲、不慣れな感じはしなかったよ。
文章は一番上手かったんじゃない?
そして、日に日に長文になっていった。
それはある(笑)。
反対に、福田さんは長所を伸ばすことに集中して。
そうですね。配信などで「福ちゃんの笑顔、いいね」と言われることが多くて。写真撮影のときは、つくり笑顔じゃないナチュラルな笑顔が撮れるように、いろいろな人と話しているシーンを撮ってもらいました。
私もマイナス面を直すのではなく、自信のある部分でカバーしようと思いました。さっきのSNSの返信については、誰よりも深い内容のコメントを返すように心がけましたね。
僕は部屋のいらないものを全部捨てて、きれいな状態を維持するように気をつけました。掃除をすると気持ちもすっきりして前向きになれましたね。ただ、MASコンが終わってしまったので、これからどうなるのかは何とも言えないです(あっけらかんと)。
ライバルとは考えず、アドバイス!
美容面やファッションでジブン磨きのために取り組んだことは?
韓国のポップカルチャーが好きなので、MASコンにエントリーする前は刈り上げマッシュだったんですけど、一般受けを考えてパーマをかけました。今はまた刈り上げに戻しましたけど。
パーマ、かっこよかったよ。僕は好きでした。
そういう話もみんなでしたよね。洋服とか髪型とか、こういう方が似合うんじゃないかなとか。
有彩さんの前髪ありなしとかね。
そう(笑)。結局なしがいいって言われて、今は前髪がないんですけど。
期間中はある意味ライバルだと思うんですけど、アドバイスし合うんですね!
私はライバルと思って活動していなかったです。
配信で少し意識するぐらい。
そうだね。
ライブ配信は唯一ランキング表示がありますが、バチバチしたりはなかったですね。みんな他人の良さを認め合っているように思えたし、期間中にどんどん魅力的になっていくので、私は最後まで誰がグランプリになるのかわかりませんでした。
メンバーの変化や成長が刺激になった
メンバーの変化や成長で気づいたことは?
福ちゃんは、シークレットウィークのときに全然発信をしなくて。2日に1回の発信はするけど、それも23時とかギリギリ(笑)。みんながストーリーを上げているのに上げない、みたいな。でも、最後の頃はミスターの中で誰よりも発信していたんじゃないかな。1日に3回くらいストーリーで「投票してください」ってやっていたから、すごいなって。
SNSが苦手と思い込んでいた部分もありますし、ファイナリストとしての自覚もなくて。最後が近づいていくにつれて、応援してくれている方から発信してほしいという要望が増えてきたので、じゃあちょっとがんばっちゃおうかな、と(笑)。
あと、福ちゃんは人見知りだったよね。最初、宣材写真を撮るときに話しかけたんですけど「何学部?」「GM(グローバル・メディア・スタディーズ学部)」で会話が終わったんですよ。
その頃と比べたら、今は冗談を言えるようになりましたね。配信活動でいろいろな人と接して、たくさんの人のノリとか笑いを知って、初対面の人でもフランクに話せるようになったと思います。
有彩はもともとストリート系のファッションが好きだったと思うけど、途中から10代女子に受けそうなファッションに変わったよね。
ミスコンは結構、年齢層の高い方が見てくれるなって思って、シフトチェンジしてかわいい系の洋服を着て。結局、自分らしいのが一番だなって思って、最後はストリート系に戻したんですけどね。かわいい系の洋服を着て受けが良くても、それは普段の私ではないので。コメントでは「男装みたい」っていつも言われてました。
自分らしくいることの大切さを知ったというか。
そうですね。あと、美咲からは「自分の気持ちを伝えるのが苦手」と聞いていたんですけど、時間が経つにつれてSNSでの思いの伝え方が上手くなっていって。私は全部読んでいたので、その変化をすごく感じました。私は強みを伸ばす方向でしたが、苦手な部分を克服するやり方で頑張っていたなって。
同い年ということもあって、有彩にはよく相談して。私は結構ネガティブで、コメントをしてくださる方に自分の思っていることを伝えられているかずっと不安で。でも、SNSで文章に力を入れてみたら、ファンの方に届いているという実感がありました。MASコンを経て、声や文章にさらに自信がついたし、自分を受け入れられるようになりましたね。
MASコンの経験を活かしてジブン磨き
MASコンを通じて気づいたことがたくさんあったようですね。今後は、どのように自分の個性を磨いていきたいですか。
やっぱり声の魅力を伸ばしていきたいです。あと、もともとカメラが好きだったんですけど、撮られる側に回ってみて気づくことも多かったので、その経験を活かしていろいろと撮影してみたいですね。
成長した部分は……どこだろう(ニッコリ)。
素敵な笑顔で乗り切ろうとしますよね(笑)。
ははは。成長した部分は人との接し方ですかね。天狗になるのがいやなので、このまま謙虚な姿勢でいたいというのはあります。純粋さを忘れたくないですね。
私は丁寧さ。就職してからも一つひとつの仕事に丁寧に向き合うとか、何のためにこれをやっているのかを常に意識していきたいと思います。
強みだと思っていたスタイルを維持するために、期間中は意識してたくさん歩くようにしていたんです。歩くとスキニーが履きやすくなるので。そういう努力は今後も続けていきたいですね。
自分は人や物事に向き合う姿勢が変わったかな、と。20歳を過ぎると外見は大きく変えられないけど、中身は成長できるという可能性を感じたので、さらに内面を磨いていこうと思います。MASコンに出る前は、オシャレをして友だちとたくさんの思い出を作っていければいいな!と思っていたので変わりましたね。
大きな変化ですね!
ずっとみんなを見てきましたが、一人ひとり責任感が強くなった気がします。SNSのフォロワーがいて、見られる側に立っていたので、発言をどう拾われるかわからないからこそ真摯に向き合っていたし。外見と中身の両方を磨く努力を、誰もが惜しまずにやっていたと思います。
MASコンを通して良いジブン磨きができたようですね。今日はありがとうございました!
●過去のMASコンインタビュー
【MASコン】ファイナリストに聞く6つのこと
https://think.komazawa-u.ac.jp/labo/mas2/