グローバル・メディア・スタディーズ学部
成人までの準備期間が短くなります
若者を何歳で法的な成人とみなすかは、国や時代により異なり一定ではありません。また能力も個性も異なる若者を一律の年齢で成人とすることは、社会の便宜による面が大きいように思います。
日本では明治時代から近年まで20歳が法的な成人年齢でした。英米諸国では伝統的に21歳で法的な成人とみなすのが一般的でしたが、今日では18歳が主流となりました。
米国で選挙権年齢、また成人年齢が21歳から18歳に引き下げられた背景には、徴兵年齢が18歳であったことが影響したと言われています。つまり、若者が国のために戦う義務を負うのであれば、法的に大人として扱われ選挙で投票する権利があるというわけですね。このように社会情勢によっても何歳を大人として扱うかは変化するわけです。
成人年齢が20歳だった時代の若者は大学入学から成人となるまでに少々の準備期間があったわけですが、みなさんは現在では18歳ですでに成人です。これにより例えば自由に契約を結ぶ権利を持つわけですが、逆にその契約がもたらす不利な結果を引き受ける義務をも負うことにもなるわけです。大学での学びを通じ、より賢明な選択ができるように成長してもらえたらと思います。
グローバル・メディア・スタディーズ学部: 梅田 道生