医療健康科学部
相手を想う「心」の文化
「文化」という言葉の意味は、人間が進歩とともに形成してきた成果(産物)を意味しますが、もうひとつ、特定の集団におけるある種の特徴を現すものを最近では意味することもあるようです。
「お・も・て・な・し」この言葉は、東京2020オリンピック・パラリンピックのプレゼンテーションで話題となりました。私は「お・も・て・な・し」=「心」であり、日本人の持つ「心」は優しさに溢れ、世界に誇れるものと思います。
医療の現場では、看護師さんが配膳をしたり患者さんの体を拭いたりします。医師は深夜の患者さんにも笑顔で対応します(もちろん、生死に関わる時は厳しい表情です)。日本では、困ったらすぐに誰でも病院を受診することが出来るし、大きな病院へ行けば高度な医療検査も出来ます。最近は医療サービスという言葉も聞かれますが、日本における医療には「奉仕」という言葉が見え隠れするような気がします。ただし、この辺の議論はとても難しいところですので、法学、医学、経済学などいろいろ勉強をする必要があります。
相手を想う思いやりの「心」は、日本が培ってきた「文化」です。みなさんも大学で「心」を育みましょう。
医療健康科学部: 名古 安伸(放射線技術学)