学問Q&A

情報が多い世の中、何を信じて良いか分かりません。

グローバル・メディア・スタディーズ学部

自ら分析し、考えることが大切

2000年以降に生まれた皆さんは、最初に親から買ってもらった携帯電話がスマートフォンで、それを手にしたときからLINEなどのソーシャルメディアを利用していることでしょう。この十数年で通勤、通学の時の電車内の風景も一変しました。以前は多かった新聞などを読んでいる人が、今では中高生から大人まで、ずっとスマートフォンの画面を眺めています。

この風景は少し奇妙だと思いませんか? さまざまな情報も、従来はTV、新聞などのマスメディアから得ていましたが、今ではそれらに加えて、真偽も不明な膨大な情報がソーシャルメディア上で流れています。このような情報洪水の中で、どのように生きてゆけば良いか考えて欲しいと思います。

今の世界、日本が抱えている問題は深刻です。戦後の日本の高度成長を支えてきた社会制度はもはや時代遅れで、根本的に見直す必要があるのです。20~30年後に時代の中心として活躍する皆さんには真剣に考えて欲しいのです。

その世界的な課題の一例に環境問題があります。2019年9月に開催された国連の気候行動サミットで、16歳の環境活動家グレタ・トゥンベリさんの発言が大きな反響を呼びました。経済発展と温室効果ガス排出にまつわる熱のこもったスピーチを聞いて、あなたはどう感じましたか。

経済問題も格差の拡大などが世界的に深刻な状況にあります。日本は1990年頃をピークに経済は停滞し、政府は膨大な借金を抱えています。

そしてこれらの問題を真剣に考える風潮が日本には欠けています。教育の問題もあるかと思いますが、まずこれらを自分たちの問題として真剣に考え、自分の意見を持つことが大切です。そのための手段として手始めに毎日、新聞を読む習慣を身につけることをおすすめします。新聞は現代社会の抱えるさまざまな問題を、複数の専門家が異なった視点から意見を述べています。

正解はひとつではありません。それらの情報を収集、分析して、自分の考えを持つように心掛けてください。

グローバル・メディア・スタディーズ学部: 石川 憲洋

おすすめ参考文献

日本社会のしくみ――雇用・教育・福祉の歴史社会学
小熊 英二(著)講談社(刊)

日本社会がピークであった時代から30年が過ぎた今、大きな閉塞感を生んでいる「日本社会のしくみ」がどのように生まれたか、歴史を遡り、精緻に分析しています。本書は未来に向けて、この「しくみ」を変える必要があると問題提起しています。

嫌われる勇気――自己啓発の源流「アドラー」の教え
岸見 一郎、古賀 史健(著)ダイヤモンド社(刊)

「アドラー心理学」を日本に広く紹介した本として、とても有名な本です。体系的な心理学と言うよりも、悩んだ時に、人の生き方に関する普遍的なアドバイスを与えてくれます。SNSなどで疲れた時に、是非、読んでほしい一冊です。

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