経営学部
「できればしたいもの」になりました
現代社会では、結婚するかどうかは個人が自由に決めることができます。ところが、非正規雇用または年収300万円以下になると、既婚率が極めて低いことが内閣府の調査で明らかになりました。一方で、社会全体の非正規雇用の比率は今や4割にまで増加。結婚は「大勢がするからするもの」から、「できればしたいもの」に変わりました。「結婚しにくい」のが現実なんです。
では、どうすれば結婚したい人ができるようになるでしょうか。実は企業経営のあり方がとても大切なんです。カギは、会社が社内外のパートナーと出会いやすい環境を作ってあげること、生活を安定させること、の2つです。
日本企業で働く人を見ると、正規・非正規に関係なく仕事が生活の中心になりがちです。それを解決するために、有給休暇取得を奨励したり、出退勤時間や休日を自由に選べる制度を整備するのが良いでしょう。また、安心して長く働けるよう雇用を安定させれば、非正規同士のカップルでも結婚できる可能性は広がります。子育てしやすい社会保障が整備されるとなお良いです。
「あそこで働いている社員は結婚している比率がとても高い」と評判になれば、その会社は応募者殺到かもしれませんね。
経営学部: 鹿嶋 秀晃(経営労務論)