経済学部
「あれもこれも」か「あれよりもこれ」か
「あれもこれも」すべてを上手くできる人ってスゴいですよね。でも、そんな人はなかなかいません。「あれもこれも」と目移りしているうちに時間ばかりが過ぎてしまい、結局どれも大成せずに終わってしまうということも珍しくありません。 一方、取捨選択の下、「あれよりもこれ」を追求する人もいます。勿論どの世界にも上には上がいるものですが、少なくとも「専門家」としての存在感は獲得できます。 さて、友達とうまく付き合うためには何が必要なのでしょうか? 友情を維持するために「あれにもこれにも」気を配り、皆と同じことだけをして、たとえ人とは異なる側面を持っていたとしても目立たずにいるような同質性を身につければよいのでしょうか? 他者と仲良くなるためには、人とは違う何かを通じて他者から認められる存在になることも必要です。大学は専門性を身につけられるところですし、そもそも個々人は本源的に他者から認められる存在であるはずなのですが、自分ではそれに気づかないことも多いのです。まずは自分を大切に思うとともに、その思いを他者に向けても押し広げ、「他者とは違う自分」と「自分とは異なる他者」とに対する理解を深めることが大切なのです。
経済学部: 松田 健(企業論)