歴史学科 考古学専攻
フィールドワーク中心に知識を蓄え モノと対話して人類の歴史を読み解く
フィールドワーク中心に知識を蓄え モノと対話して人類の歴史を読み解く
駒澤大学へ行けば、どんなことを経験し、学べるか。
まずは学科で展開している学びの個性を知ろう。
文字通り、考古学はフィールドワークが重要です。日本や中国の発掘現場において、実践的な調査を行います。
とにかくモノが好きな人は考古学に向いています。遺物を見て、触れて、時には舐めるほどの情熱が学問に役立ちます。
日本を含む世界の各時代の考古学を学び、そこで得た知識を活かして学芸員や自治体等で文化財を守り、活用する専門職を目指すことができます。
駒澤大学で過ごす充実の4年間。
どのようにステップアップし、自らを成長させて行けるかを紹介します。
基礎的な分野を幅広く学び、歴史学・考古学と向き合うための広い視野を修得します。
考古学の基礎に加え、実習科目によって具体的な発掘調査の方法を身につけます。
日本や海外で発掘調査を経験し、実践的な研究方法を学びます。ゼミがスタートするのも3年次です。
卒業論文に取り組みます。考古資料の収集、分析、解釈を行い、自ら設定した課題を実証的に解明します。
学部や学科の個性を数字で見てみましょう。
そこからこの学科にしかない魅力が見つかるかも!
1000時間
発掘の現場をたっぷりと経験できる
考古学にとって最も重要なことは、発掘現場に参加することです。しかし、近年はなかなか思い通りに現場経験を積めないこともあります。考古学専攻では、卒業までに約1000時間の学習機会を提供することができます。
紀元前1000年
3000年前の遺物に触れながら学びを深める
貴重な資料を多く所蔵している考古学専攻。授業では、紀元前1000年頃に使われていた本物の中国の土器などを使っており、考古学という学問のスケールの壮大さを感じ取ることができます。
35~40名
小所帯のため丁寧な指導が受けられる
歴史学科考古学専攻は、学内においてもっとも所帯が小さいことで知られています。毎年入学する学生の数は35~40名なので、教員のきめこまやかな指導を受けることが可能です。
70000冊
膨大な数にのぼる発掘報告書の閲覧が可能
駒澤大学は早くから発掘報告書の収集に努め、およそ70000冊という膨大な数の報告書を所蔵しています。毎年、全国各地の自治体から報告書の寄贈を受け、充実した学習環境が整っています。
50%
大学院に進んだ学生の半数以上が専門職に
卒業後、大学院に進学する学生は全体の約1割。その半数以上が、埋蔵文化財を調査する公務員や民間発掘機関の調査員といった専門知識を活かせる職業に就いています。
さまざまな学びを展開している駒澤大学。
その一例をよりくわしく紹介します。学びの内容から、その先につながる自分の未来を想像してみよう。
学外の世界とつながる歴史学科 考古学専攻の学び
ニューノーマルな時代になり、さらに大切さを増す“社会とのつながり”。考古学専攻で身につけた技術や知識を生かし、埋蔵文化財をとおして、社会のさまざまな結びつきや連携を経験することができます。
全国で活躍する卒業生のもとを訪れ 考古学を活かせる職場の様子を見学
各方面で活躍する卒業生のもとを訪れ、キャリア教育を実施。埋蔵文化財の調査員、博物館の学芸員、ラボの研究員といった仕事をするOB・OGの職場に出向き、発掘現場の見学、展示方法の学習、遺物の理化学的分析などを体験しています。社会人として働く卒業生の仕事の様子を見ることで、将来の仕事についてイメージがしやすくなります。また、専門職に就いている卒業生を大学に招いて講義を行うこともあります。
掘調査の成果を地域の人々に還元し、研究成果を社会に生かす
地域との結びつきが非常に強い発掘調査。事前に地方自治体の許可を得てから調査を開始するため、噂が広まり地域の人々が見学にくることも少なくありません。その際には、野菜や卵などを差し入れていただくこともあり、合宿生活を送る学生の貴重な食料となっています。また、発掘期間中に現場説明会を行い、自治体経由で地域の方々に成果を報告。日本でも海外でも、現地の人々と交流を深めることができます。
4年間の集大成として卒業研究に取り組むことも駒大の学びのひとつ。
それぞれ興味をもったことを深められるから、個性的なテーマの卒業論文がたくさんあります。その一部を紹介。
この論文は、平安時代における東北地方の瓦生産の実態を解明することを目的とした卒論です。発掘調査で発見された瓦を詳細に観察し、瓦の製作技法の復元や製作工具の分類を行うことで、瓦の製作者集団の人数や工具の管理・使用状況といった細かな生産体制を考察しました。考古学の研究では、平安時代の瓦生産の研究は決して多くありません。東北地方の瓦生産という地元に密着した社会の様相を明らかにしたことに、大きな意味があります。
龍という空想上の生き物は、中国から日本に伝わり、寺社の彫像や絵画のモチーフとして広く定着しました。この論文では、中世から近世の寺社に残された龍図像(絵画・彫刻など)を収集し、その地域的・時代的な変化を考察したものです。検討の結果、龍の姿には鼻の形・ヒゲの有無・指の数などの点で、大きく二つの種類があり、時代的に徐々に変化してゆくことがわかりました。実在しない存在でも、モノとして形作られれば考古学の研究対象となることを示した、面白い研究でした。
中国の農村では、いまでも「豚便所」というトイレが使われているところがあります。庭に設置した小屋に豚がおり、人間の落とし物を豚がエサとして食べるという、たいへん機能的なトイレです。古代中国ではこの豚便所のミニチュア模型を作り、お墓のお供え物として副葬する習慣がありました。この論文は、トイレという遺跡として残りにくい生活の一部分を、ミニチュア模型の構造から考察したするどい視点の卒業論文です。
これまでに25万人を超える卒業生を送り出してきた駒澤大学。
先輩たちが、どんな企業や団体で力を発揮しているのか、その一部を紹介します。
これまでthink!にご登場いただいた先生たちの記事をLink!
駒澤大学の個性あふれる先生たちが、どんなことを考えているか見てみよう。