意外にも人間関係を学ぶ学問です
経済学で人間関係がわかるというのは意外でしょうか?お金や商品を仲介にして人間関係が成り立っているので、お金や商品のことも学ぶのです。
およそこの世の中に存在する問題で経済学と無関係なものはひとつもないといえるでしょう。朝飲んだ牛乳を搾乳する農家はTPP交渉の行く末を見守っています。あなたの着る服はどこでだれによって作られているのでしょう。原発問題、福祉・介護の問題、少子化、環境問題、貧困や格差の問題など、現代社会を生きていくために知っておくべきこと、考えなければならないことが私たちの周りにはたくさん存在しています。
そのいずれもが、複数の原因と多様な登場人物で構成される推理小説のように難解な問題ばかりですが、それらを読み解くためには経済学の基礎を理解することが欠かせません。いわば経済学は推理小説に登場する主役である探偵役です。事件に慟哭し、過去にさかのぼって広く深く物事を検証し、事件の動機を探り、時には被害者や加害者の将来のことまで考え、ベストな選択ができる、そんな探偵が名探偵と呼ばれるのです。皆さんにも、是非、現代社会を読み解き、社会に発信できる名探偵になっていただきたいと思います。
経済学部: 姉歯 曉(消費経済論/消費社会論)