学問Q&A

好奇心の正体はなんでしょうか?

グローバル・メディア・スタディーズ学部

知らないものへの憧れと不安

遠くにあって触れたことのないもの、隣にいても話したことのない人たち、好奇心の対象はさまざまですが、それらに共通しているのは、自分が既に知っている日常世界とはちょっと違う、「差異」がそこにあるということです。「知らないもの」とは「差異あるもの」と言い換えてもいいでしょう。しかし不思議なのは、私たちはある種の「差異」には憧れの念を抱くのに、別のある種の「差異」には不安にかられ嫌悪するという事実です。好奇心には憧れと不安がつきものですが、いったい何故、どのように私たちはある種の「差異」に憧れたり、不安になって嫌悪したりするのでしょう。

グローバル化・情報化が進んだ今、私たちは夥しい(おびただしい)量と質の「差異」に触れ、それゆえ価値観は揺らぎ、日常は憧れと不安に満ちています。テレビ、新聞、インターネットといった「メディア」を介して、「差異」は「欧米文化への憧れ」とか「在日外国人への不安」とか、ある価値観に基づいた意味付けをするのが常です。しかし、ここで大事なのは不安に負けて異なるものへの好奇心を失わないこと。さて、情報洪水に溺れず、豊かな「差異」ある日常を、メディアを介して自ら創り出す道を一緒に考えてみませんか。

グローバル・メディア・スタディーズ学部: テヅカ ヨシハル(社会学メディア文化研究/映像論)

おすすめ参考文献

よくわかるメディア・スタディーズ
伊藤 守(著)ミネルヴァ書房(刊)

「メディア・スタディーズ」はこれまでの経済学や政治学のように単一の学問領域を構成するものではありません。多様な学術的視点や方法を応用し、ときにはそれに修正をする新しい学問です。

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