学問Q&A

好奇心の正体はなんでしょうか?

医療健康科学部

分子が脳を刺激中!

「好奇心なんて、誰でも普通にわくものでしょ?」なんて、当たり前のように思っていませんか? いやいや、そうでもないのです。
好奇心は、たくさんの分子達が体内で順次リレーし、ようやくゴールしてやっと感じられるものです!
ワクワクしたり、ゲンナリしたり、痛かったり、暑かったり、美味しかったり♪
こういうときに、途中、誰か(何処か)に障害がおきると、ゴールまでたどりつけません。

このリレーには、ドーパミンやアドレナリンなど、みなさんが「化学」で習うような多くの分子達が参加しています。ドーパミンやアドレナリンのリレーで起きる障害は、うつや認知症と関係があるといわれています。原因が分子同士のリレーにあるならば、その分子が体内でどう動いているかチェックすれば、問題を解消する治療方法がみえてくるはずです。分子の話が医療につながるわけですね(^^)。病院では、分子の体内動態をチェックするために放射性同位体(RI)を目印に使うことがあります。その時は「診療放射線技師」が活躍しています。

人間の身体や感情を、分子レベルで知りたくなったみなさん。是非、大学で医療のことを勉強してみませんか?

医療健康科学部: 岡田 朋子(生体機能関連化学)

おすすめ参考文献

バイオパンク DIY科学者たちのDNAハック!
Marcus Wohlsen(著)矢野 真千子(翻訳)NHK出版(刊)

中学・高校で習う数学、生物学、化学、や物理学が、人の命を救う技術の発見につながるんだ! ということに気づかせてくれます。読み終わったら、つまらなかった学校の勉強も、少しだけ面白く感じられるかも?! しれません。

プレイ―獲物―
Michael Crichton(著)酒井 昭伸(翻訳)早川書房(刊)

生き物が、物質や分子の集合体であることを身近に感じられます。著者は医師でもあるので、本の中で起こる事件にリアリティーがあります。ただの作り話じゃない、という迫力が、怖面白い、かもしれません。

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